鉄道基礎用語-9 ~モノレールと新交通システム~
前回の記事で鉄道の定義についてお話しました。今回は「鉄道」と分類されながらも一般的な鉄道とは少し違う、変わり種の鉄道たちをご紹介しましょう。
単軌軌道鉄道・モノレール
通常鉄道は2本の鉄製のレールの上を列車が走ることによって成立する交通機関ですが、この2本のレールの代わりに鉄筋コンクリート製の軌道に跨るか鋼製軌道の下にぶら下がって走る鉄道を「モノレール」と言います。工業規格的には「特殊鉄道」に分類されます。
モノレールはレールに相当する軌道が1本(モノ)です。また地面に直接軌道を敷設することがなく、支柱の上に軌道を建設するため道路や河川の上を利用して路線が建設されます。
また軌道の幅も小さくなるため、モノレールは一般鉄道よりも占有軌道が小さくなるという利点もあります。
ただし、車両が特殊であるため大型車両の導入が出来ません。輸送力は路面電車ほどです。
モノレールは上記にも示した通り、鉄筋コンクリート製の軌道に跨る「跨座式」と鋼製軌道にぶら下がる「懸垂式」の2つがあります。

跨座式モノレールの東京モノレール。画像はWikipediaより(CC-BY-SA4.0 帰属:Nyohoho)

懸垂式モノレールの千葉都市モノレール。画像はWikipediaより(CC-BY-SA3.0 帰属:Shadow Fox)
跨座式は車両の中にあるゴムタイヤが軌道を上側と両側から挟み込み走行する方式。懸垂式は台車が軌道の中を走行し、車両はその下にぶら下がっているいます。
跨座式モノレールは東京モノレール、多摩都市モノレールなどが、懸垂式は千葉都市モノレール、湘南モノレールなどが採用しています。
なお、日本では跨座式のモノレールの方が数が多いです。
車輪の代わりにゴムタイヤで走る新交通システム

新交通システムのゆりかもめ。画像はWikipediaより(CC-BY-SA3.0 帰属:A10ml)
先ほどモノレールという普通の鉄道とは異なる機構で動く鉄道について解説しました。それとは別に、既存の鉄道の枠にとらわれない新しいシステムで運行される鉄道のことを「新交通システム」と言います。
広義には新交通システムは「一般鉄道とは異なる軌道による交通システム」全般を指し、モノレールなども含めますが、通常は「コンクリートの軌道の上をゴムタイヤで走る交通システム」のことを指します。
簡単に言えば車輪の代わりにゴムタイヤで走る電車です。

日暮里舎人ライナー。画像はWikipediaより(パブリックドメイン)
普通の鉄道と異なるところは車両の大きさは8mくらいで小型、ドアも1か所か2か所。また軌道はモノレールと同じく中空にあり都市空間を縫うような線路配置も可能です。
また際立った特徴として自動運転を取り入れやすく、特にゆりかもめでは無人運転を実施していることでも有名です。
日本にはこれまでに12の新交通システムの路線が生まれ(うち一つは不採算で廃止)、短距離輸送鉄道として従来の鉄道では担えない中規模な輸送を可能にしました。
なお、新交通システムには通常、モノレールの他にもリニア浮上式鉄道なども含めません。あくまでゴムタイヤで走る小型車両を用いた鉄道が新交通システムであると認識されています。
というわけで、今回は簡単に「モノレール」と「新交通システム」についての解説でした。次回土曜日は勘違いしている人が多いであろう「リニアモータカー」について解説していきます。
