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2020年3月15日高輪ゲートウェイ駅探訪録

 2020年3月14日。JR各社は各鉄道路線についてダイヤ改正を行いました。 
 常磐線全線復旧や東海道新幹線のぞみ12本ダイヤなど、鉄道ファンにとって中々興味深いラインナップが並びましたが、東京都内で一番特徴的だったのが高輪ゲートウェイ駅の開業でしょう。

 山手線の新駅だけあってその注目度は段違いに高く、その駅名のインパクトからも話題になった新駅です。

 今回はたまたま開業翌日に高輪ゲートウェイ駅に立ち寄る機会が出来たことから、ピカピカの新駅の尋ねに行ってきました。

近未来ディストピアの駅

 この日は渋谷である漫画家の個展があり、その帰りに立ち寄った形になりました。もともと高輪ゲートウェイ駅にはもうしばらくしてから訪問したいと考えていたのですが、思い立って立ち寄ろうということになり、予想より早い探訪となりました。

 渋谷方面から高輪ゲートウェイ駅へGO。ウーム、駅名が長い!

 高輪ゲートウェイ駅に到着。これまでお隣同士だった品川駅と田町駅が行先に表示されているのが少し不思議に感じます。


 電車を降りてホームを眺めます。新しい駅でピカピカなのもそうですが、何よりこれまでの駅にないデザインの内装や標識になっているのが印象的です。

 IC専用改札も少し不思議なデザインのものが取り入れられています。斜めにタッチするタイプです。
 新宿駅などに試験導入されているそうです。あと数年したらどの駅でも見かけるようになるのでしょうか。

 改札をでて駅看板を眺めます。明朝体っていうのがこれまた斬新です。少し前衛的過ぎるような…。何より「ゲートウェイ」とのミスマッチ感があります。
 今までの鉄道駅で見かけなかったフォントだけに戸惑ってしまいますね。

 新駅発行の切符はいつも鉄道ファンに人気なものですが、この高輪ゲートウェイ駅は山手線・京浜東北線の新駅だけあって、列が出来るほどの人気でした。
 記念切符でもないのに何十分も並ばされる券売機って何?

 券売機上の運賃案内は何と液晶。日本語と英語で切り替わります。今までにありそうでなかった技術ですね。今後、他の駅にも導入されゆくのだと思います。
 しかし、高輪ゲートウェイ駅の存在感が半端ないです(笑)。これがトポロジーですか。

 駅舎の外に出て、駅全体を眺めます。建築デザインは有名建築家の隈研吾が手掛けたこともあり、デザイン性の高いものに。SFなどに出てきそうです。

 近づいて駅を眺めます。
 なんだろう、もちろんカッコイイ駅なのですが、フェンスと相まってディストピアな風味を感じます。どこか隔離された感じ。

 駅周辺を探索してみるとそのディストピア感は増幅されて、非常にひっそりと寂しい雰囲気を醸し出すことになります。本当に何もない。
 開業に伴う賑わいが無くなれた、ただの寂しい駅に変わるでしょう。

 そもそも高輪ゲートウェイ駅はJR東日本主導の新規開発地区の中心駅。元々車両基地だったところを縮小することになったため、それに用地活用として再開発が行われるようになったのです。
 この再開発地区の名前も「グローバルゲートウェイ品川」であり、「高輪ゲートウェイ」の駅名も、ゲートウェイの発展を願って付けられたのです。普通に「高輪駅」で良かったような気がしますが。

ですが、これから東京の未来を担っていくことになる新駅です。これからの発展に期待しましょう。

実験駅としての高輪ゲートウェイ駅

 JR東日本において、都心の新たな新駅となった高輪ゲートウェイ駅。その恵まれた立ち位置だけに、かなりの実験的要素が取り入れられているのが特徴です。

 旅客案内については実践的な試みがなされていて路線案内のロボットがいたり、広告用の巨大ディスプレイが置かれていたりしていました。
 なんですかね、10年くらい前に科学博物館で「これが10年後の未来だ!」と言われながら結局来なかった近未来感。

 旅客案内もかなり個性的。実際に見やすいとの実験でも行われたのでしょうか?
 どこかの大学か研究機関で確かめられたものを、ここで試しているのかもしれませんね。

 ホームにも降りてみましたが、その道中のエスカレーターから見えた人だかりもこれまたすごいことに…。
 考えてみればすごく電車が見やすい駅ですよね。中々ない構造だけに人が集まってくるのかもしれません。

 エスカレーターから眺めたホームの様子はこのようになっており、昼下がりの太陽の光が美しく電車に映りこんでいます。
 ガラスの多い駅ですから、自然の光による幻想的な光景を見ることが出来ます。

 駅のベンチや屋根も見たことのないデザイン。形状は独特ですが、座り心地がよさそうです。

 上2番目の屋根はガラスでしょうか?
 自然光も取り入れるエコな駅を目指してそう。

 山手線ホームから車両基地を眺めます。高輪ゲートウェイ駅は山手線や京浜東北線の編成写真が撮れることでも注目されましたが、こうしてホームから個性豊かな車両を眺められるのも高ポイントです。
 想像していた以上に鉄オタ向きの駅ですね。どちらかと言えば、子鉄向きかな?

 少し画像が粗くて申し訳ありませんが、帰りの山手線の電車にはこのような中吊り広告が。そりゃ大注目の新駅ですからね。注目されて当然です。

 しかし、新型コロナの流行もあって人の減りが凄くないかは心配ですね。もっても、高輪ゲートウェイ駅はあくまでも仮開業。開発もほとんど進んでいません。開業初期の利用が少なくてもJR東日本にとっては計算の範囲内でしょう。
 ただ、客数の減少は会社の予想をはるかに上回っているはずなので、高輪ゲートウェイ駅は厳しい滑り出しを迫られたともいえるでしょう。

 というわけで、高輪ゲートウェイ駅に行ってみた記録でした。
 開業してしばらくして無人コンビニも開業したというこの駅。これからの開発もあり、未来の駅の一つのモデルとして動向が気になるところです。

 しかし、コロナショックにより乗客減にあえいでいるのも事実。最初こそ華々しかったですが、これから厳しい状況も続くのは確かでしょう。

 いずれこの危機が解消されたとき、またこの新駅を訪ねていきたいと思います。その時、この新駅はどう私たちを出迎えてくれるでしょうか。

 それでは今回もお読みいただきありがとうございました。

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