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プラレーラーとは何か?あなたの知らないプラレールの世界

こんにちは、相変わらずプラレールをやっている石川定治です。

みなさんは好きな漫画とかがあるとそのタイトルをググってその作品の評価を覗いたりしちゃうっていうことありません?
それと似た感覚で、私も「プラレーラー」という単語をなんとなくググってみたのですが、出てくるのは松岡さんをはじめとするプラレールを趣味または仕事として活動している「個人」の記事ばかり。「プラレーラー」そのものを取り上げた記事ってないんですよね。

というわけで、ここでプラレーラーのことを取り上げてみようかと。プラレールに熱狂する謎の趣味人「プラレーラー」とはいったい何者なのでしょうか?

そもそもプラレーラーって?
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その言葉から分かるように「プラレーラー(Plarailer)」は「プラレール(Plarail)」に人を表す接尾語「er」をつけた単語です。「YouTuber」と似たようなものと考えてもらえればいいでしょうか。ちなみにマスコミが作った単語だそうです。
明確な定義こそありませんが、多くの人は「プラレールを大人の趣味とみなし、継続的にプラレールに関する活動を続けている者」と認識しているようです。より単純に言えば「プラレールマニア」が適切でしょう。
人によってはプラレールで遊ぶ人すべて=子供もプラレーラーに含める人もいるみたいですが、基本的には大人になってから、具体的には中学生以上でプラレールを趣味としている人を指すことがほとんどです。

プラレーラーと言っても様々で、大量の部品で巨大レイアウトを作成しそれをイベントで公開する人や、既製品を改造し世界に一つだけのプラレールを作ってしまう人もいます。
一方で、子供がプラレール好きで、そこからプラレールの世界にのめりこんでしまったパパやママもいます。

なんだかすごそうな世界ですが、実際にはプラレールが好きなら自然とプラレーラーとして認められます。そんな優しい世界です。

プラレーラーの活動
プラレーラーは基本的にはプラレールをコレクションする「コレクター」です。そもそもプラレールを集めてそれを楽しむというのがプラレールマニアなのでそこに疑念の余地はないでしょう。

そこから集めた部品を活用してさらに別の活動をする人達もいます。その中でも大きなウエイトを占めているのが「改造」と「レイアウト」。どちらも技術が必要なジャンルなため、全プラレーラーの中でこれらの活動をされている方はどちらも10%程度と考えられますが、プラレーラーという括りの中では特に代表的な活動といえるでしょう。

むろん、改造やレイアウトをやらなくても子供と一緒に楽しむ人もプラレーラーですし、プラレールが好きであれば誰だってプラレーラーです。

改造
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(改造プラレールの例)

プラレールを改造し、既製品にはない車両を再現することを指します。そもそもプラレールはタカラトミーの製品。当然、子供向けの車両しか世に出ないわけです。たまにマニア受けを狙ったものが出るっちゃ出ますが。
そこで、自分の工作技術を活かし思い通りの車両を作ってしまおうというのがプラレールモデラーなわけです。

改造内容としては、形式は同じだけどこの路線では既製品で出ていて別の路線では出ていない場合、ステッカーでラインを張り替えてその路線の車両に改造するパターン、同じ要領でプラモデル用塗料を用いて既製品を塗り替えるパターン。そしてプラスチック板から一から車両の前面や車体を作り出し全く新しい車両を作ることもざらです。
そしてTwitterやYouTube、プラレール運転会などでその作品を披露し、プラレール仲間やフォロワーさんに見てもらいます。

たまにイベントでプラレーラーさんの改造作品を見させていただくのですが、本当に舌を巻く作品がばかりです…。一体何年かかればこんな技術を習得できるのか…。

中には3Dプリンターで思い通りの車体やレールを作ってしまう強者も。いったいどこまですごいんでしょうねこの世界。

レイアウト制作
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(写真は私の作品。部品はぺたぞうさんのもの)

プラレールのレールやブロック橋脚を駆使し、人を感嘆させるようなレイアウトを組むことを指します。私もこの分野で活動しているプラレーラーです。
その活動は何といっても物量と経験、幾何学的センスを駆使したレイアウトを創造すること。その大人のマネーと知識に裏打ちされた巨大レイアウトは見る者全てを圧倒します。

実はプラレールはレール同士の融通が利きづらく「ジオラマを作る」という点ではNゲージよりも難易度が高いです。これが分からず、プラレールをあまり触ったことのない人が「プラレールでしょ、簡単、簡単!」と言ってイベントで四苦八苦する光景は何度も見てきました。
だからこそ経験豊富なプラレーラーの出番。巨大なレイアウトを圧倒的速さで作り上げてしまう様はまさに職人芸です。

巨大なものに限らず限られたスペースで工夫を凝らしたものや、知育玩具としての特性を活かし独特の幾何学的模様を作り出すのもレイアウトの醍醐味です。

中にはパソコンソフトを使って部品をコンピューターの中で組み立てて理論上可能なレイアウトを考察する人も。もう、学問なんじゃないんですかねプラレールって。

その他
以上、改造とレイアウト制作の2タイプの活動を取り上げましたが、これはあくまでも目立った活動がそれ、というだけでプラレールにはいろいろな楽しみ方があります。

まずはコレクション。主な内容はプラレールの製品の収集です。ただ前述した通り、プラレーラーになれば必然的にプラレール車両は集まってくるので、プラレーラー=プラレールコレクターでほぼ間違いないでしょう。

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(日本製プラレール)

ただし、会場限定品やプラレール登場初期の日本製の車両、レールは希少価値が高く、それを好んで集める方はいらっしゃいます。そういう希少価値の高いプラレールを探し求めるのもコレクターとしての楽しみの一つです。

次にイベント開催。プラレール関連のイベント(もちろんタカラトミー非公式)を開き、それを地元の人に見てもらおうというわけです。ここで、改造作品や巨大レイアウトが披露されます。それでお金を稼ぐ人もいます。
松岡純正さんの「プラフェス」が代表的です。

ほかにも単に子供と一緒に遊ぶ時に作ったレイアウトをTwitterなどに載せて、他のプラレーラーと交流をされている方、さらには親子連れ向けのカフェの目玉として巨大レイアウトを設置する方もいます。

とにかくプラレールの世界は一概には語れません。

本来子供向けのおもちゃが大人の手にかかると一体どうなってしまうのか?その片鱗だけでもご理解いただけたのなら、私としても幸いです。

(なお、ブログ中における改造車両やコレクションの写真についてはイベント主催者から使用の許可を得ております)

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