地下線路として使われない地下直線レールの話
今回は「一部の」プラレーラーにとても重宝されるアイテム「地下直線レール」についてお話していこうと思います。相当アブノーマルな使い方をするので目を丸くして見ましょう。
(今回登場するレイアウトはぺたぞうさんの制作物です。写真の使用許可はご本人から得ております)
地下直線レールの本来のコンセプト
本来の使い方
まず名前からして分かりますが地下直線レールは地下風景を再現するために用意された直線レールです。いわば地下鉄をモチーフにしたトンネル型のレールになっており、その太い柱が光を遮ることで地下鉄独特の暗さを再現しています。無論、この中にライト付き地下鉄車両を走らせるとかなり絵になります。
しかし、現実的に地下空間をプラレールで再現するのは至難の業です。むしろトミカタウンをブロック橋脚で1段分かさ上げしてその下に通常の青いレールを敷いた方が地下鉄っぽいです。第一、地下直線レールはデカイし、柱で車両が見えにくいしで。
しかし、形的にかなり頑丈なんですよね。しかも屋根がまっ平でブロック橋脚1段分の高さになっていることもあり、ブロック代わりに線路を上に置きやすいのです。
このことを利用してレイアウト系のプラレーラーは地下直線レールをタカラトミーの予想しなかった方法で利用します。
大きめのブロック橋脚として
地下直線レールは屋根部分の高さがちょうど通常橋脚1段分と同じ高さになっており、その上に線路を敷くこともできます。
これを利用してブロック代わりにしたのが上の最初の写真。状況的にはブロックを設置したい位置にちょうどレールが交差してしまい、通常の橋脚では干渉してしまいます。結果、上にブロックや線路を敷くことが出来ません。
ここで地下直線レールの出番。一番下のレールを地下直線レールに変えておけばちょうどブロック1段分の高さの位置でレールをかみ合わせることが出来ます。さらに屋根の広さが複線レールと同じくらいあるのでブロック橋脚を置くのにも十分なスペースがあります。そのため少し大きめのブロックとして使い勝手がよく、上下でレールやブロックが干渉してしまう場合は地下直線レールで対応することが多いです。
ちなみに、積み上げることもできます。ブロック橋脚の上に置くことも可能。
写真は地下鉄駅と組み合わせたもの。タワー状になるってこれもう「地下」要素がないんですが。
レイアウトとレイアウトをつなぐ巨大な橋の一部分として
はい、メインです。一番伝えたかったのはこれです。
何ということでしょう、プラレールが背丈よりも上に来ているではありませんか。
見れば分かると思いますが、上の写真では地下直線レールが宙に浮き、その上に巨大な橋が架けられています。
ぺたぞうさんなどの巨大レイアウトを組み立てるプラレーラーが得意とするレイアウトの一つなのですが、地下直線レールを一列に繋ぎ、それを人の背より高い位置に設置します。さらにその上に大鉄橋を設置し、巨大な橋を作るというものです。
実際に見てみると壮観で、イベントによってはくぐれることもあります。自分の目より高い位置をプラレールが走るのは面白いですよ。
落ちたりしないの?という声も聞かれるかもしれませんが、そこは工夫がしてあり地下直線レール同士は結束バンドで硬く結びついているので、レール同士が外れることはありません。
そもそも構造的にバンド無しでもある程度外れないようにできているため、それを確実にするための留め具となっています。
このようにして、頭の上落ちないようにしているのです。
このように、一列にダーっと繋げ、その上に大鉄橋を乗せることでプラレールを宙に走らせてしまう地下直線レール。ここまで極端な使い方をする人は少数ですが、私にとって地下直線レールは鉄橋に使われるレールというイメージが強いです。
地下要素どこ行った?
というわけで、今回は基本地下ジオラマに使われない有能レール「地下直線レール」のお話でした。